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[ 2017/09/24 15:35 | ]
2011年8月 福岡ポエトリーVol.13

2011/8/27 (土)16:00-18:00 gigi
福岡ポエトリーvo.13

〔蝉、鳴く〕

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朗読順
1.Seiaさん
2.おさだあつとしさん
3.みのりさん
4.イマハシリョヲタロウさん
5.真山義一郎さん
6.みずもとさん
7.キミドリさん
8.くろきゆうこさん
9.網野杏子さん
10.夏野雨





0.夏野、司会あいさつ&紹介朗読 (*以下【 】内は朗読作品タイトル)

 こんにちは。2年目の福岡ポエトリーです。毎月第3土曜日に開催しておりました福岡ポエトリーですが、日曜日のほうが日程調整しやすいという意見が多かったため、次回9月から、毎月第4日曜日に変更になります。場所や開始時間(16:00~)はかわりませんので、今後ともよろしくお願いします。

 そんなあいさつのあと、朗読。今回は、パルコ出版からでている立原道造詩集をご紹介しました。この詩集、以前もとりあげたことがあるのですが、立原道造さんの詩に、漫画家の魚喃キリコさんが挿絵をつけていて、その絵も詩も、さらには装丁もすばらしく、もういちどご紹介してみたいとおもっていたのでした。

【唄】立原道造
『 太陽と彼の帆前船
 黒ん坊と彼の洋燈
 昔の絵の中に薔薇の花

 僕は ひとりで
 夜が ひろがる        』
     (「立原道造詩集 僕はひとりで 夜がひろがる」パルコ出版より 抜粋)
 

【風が……】立原道造
『 《郵便局で 日が暮れる
  《果物屋の店で 灯がともる

  風が時間を知らせて歩く 方々に   』
     (「立原道造詩集 僕はひとりで 夜がひろがる」パルコ出版より )

 立原道造の詩は、風が吹くような、かんじですが、その余白の部分に、魚喃キリコさんの絵がぴたりとおさまっていて、そうか、この詩はそうだったのか。。。と、ふにおちるかんじがしました。

 そしてもうひとつ、服部剛さんの詩集「Familia」から、「さといも家族」という詩をご紹介しました。

【さといも家族】服部剛
『 進路のことで親父とケンカしてとっくみあい
  おかずをひっくり返した夜もあったが
  今夜はらんぷの下で食卓囲み
  味をかみしめたさといもが胃袋に入れば
  お金持でなくとも
  ほっくり笑顔を絶やさずに
  ねっちりしぶとく生きていけそうな
  4人は丸みをおびた顔をてからせた
  さといも家族                      』
(「Familia~ファミリア~」詩遊会出版より 抜粋)
 
 なんともゆったりとしたこの詩。さといもを選んだところが、すてきです。さといものわらったかおがみえる!







1.Seiaさん
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【光陰】Seia
『 足を止め休んだ午後では
  昼過ぎを足元に置いて
  冷やされた早朝を飲みなから
  迷宮入りの深夜を静かに読む            』                       
         (「光陰」現代詩フォーラムより抜粋)

 「一ヶ月と一週間が並べられていて レジの横には揚げたての一昨日」という言葉で始まるこの詩。しっかりと言葉をおいてゆくSeiaさんの朗読をきいていると、ふしぎにおちつき、自分が商品棚にならんでしまうような、やるせないようなたのもしいような、そんな気持ちになりました。

テキスト(全文)はこちら
「光陰」Seia 現代詩フォーラム
 http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=239052


【0から】Seia
『 隔離棟の冷たさと
  大家族の真夜中と
  テロリストの孤独と

  若者の不満と
  飛び立つ白鷺と
  絵画の儚さと

  西日の美しさと
  私の影と
  時計の針と

  揺れる心と草舟とカーテンと      』
                       (「0から」現代詩フォーラムより抜粋) 
 とても映像的な詩で、つぎつぎとさしこまれるイメージが、つみあげられて、0は1になる。その余白のような、コンマ以下のような部分が、なければ0は1にならない。光景たちがしずかに響く、陰影の深い朗読でした。

テキスト(全文)はこちら
「0から」Seia 現代詩フォーラム
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=238875







2.おさだあつとしさん
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【花しぐれ】作詞 松本隆 唄 高田みづえ
『 雨の街に 呼び出されて 傘も持たずに 飛んで来た
  わたし髪を 切りすぎたの
  まるで 男の子みたいよ

  水無月の雨の色
  大粒の真珠なの
  揺れる私の 睫毛の先にも滲む
  フラワーレインに濡れて
  吐息の舟にのり
  見知らぬ街 あなたと漂うの 』
 なんてかわいい歌詞なんでしょう。おさださんの朗読も、ミスマッチ感がよかったです。

【愛のメモリー】作詞 たかたかし 唄 松崎しげる
『 美しい人生よ 限りない喜びよ
  この胸のときめきを あなたに
  この世に必要なのは 愛し合うことだけと
  あなたはおしえてくれる              』
 松崎しげるさんの唄、ということでしたが、どうしても及川光博さんがでてきてしまう愛のメモリー。最強ですね。うん。

【乾杯 モンテカルロ】歌詞 ちあき哲也 唄 庄野真代
『 乾杯 モンテカルロ 好きよあなたが楽園
  シルクハットを月に飛ばして
  明日は明日よ
  踊ってモンテカルロ 熱いタンゴで夜通し
  割れてしまえ 地球なんか
  恋は狂詩曲(ラプソディー)  』

 昭和51~53年、ちょうど小学校か中学校だったころ、おさださんは静岡にいたそうです。今回は、そのころの曲を中心に、ご紹介いただきました。
 おさださんのお話が面白くて、ひきこまれるので、いつも「いつか落語とかやってほしい…」と思っています。どうでしょうか、こんどぜひ!





3.みのりさん

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 今回初登場のみのりさん。弦楽器のすてきな音のなかで、おはなしを朗読してくださいました。

【夜明けの静まり】クリシュナムルティ
『 微風もなく あらゆる草木 森も藪もしずかで ずっと待っていた
  日ののぼるのをまっていた 多分あと三十分ぐらいは日ものぼらないだろう
  そして夜明けは異様な静けさで地上をゆっくりとおおっていった           』
                                            (「最後の日記」平河出版社 )
 カリフォルニアの、オレンジの木が生い茂る谷に住んでいた、クリシュナムルティの、テープレコーダーに吹き込まれたおはなしのひとつとのことでした。
 もともと語られたお話のせいか、動物たちの息吹がきこえてきそうな、お話でした。
 寝る前によんでほしいと思いました。よくねむれそうです。





4.イマハシリョヲタロウ(ドルメンズ)さん
 
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 本日のゲスト、イマハシリョヲタロウさんです。 
 福岡ポエトリーができる前から、福岡で詩のイベント「ドッキンポエム」を開催されていたイマハシさん。
 Youtubeなどにその様子が動画でUPされていて、それをみた夏野はずっと、「ドッキンポエムというものに参加してみたい」と思っていたのですが、うまいこと日程があわず、ざんねんに思っていました。

 ところが、前回8月の福岡ポエトリーの後、同じ会場のgigiで、イマハシさんのライブがあると告知がでていたので、会がおわってしばらくしてからふたたびgigiに戻ってきてみたらば、無事ライブをみることができ、さらにはご本人にお会いすることができました。
 ライブ後、あつかもしくもだめもとで、ゲストに出てくれませんか~とお誘いしたところ、なんと快諾。今日の運びとなりました。いやあ、ほんと、来てくれてありがとうございます!

【ざんこくについて(弾き語り)】イマハシリョヲタロウ
『 ぼくはきみの憂いをわかっていたんだ
  それは ほんとは きっと うそだけど
  ぼくはきみの憂いをどうかしたかったんだ
  それも ほんとは きっと うそだけど

 花に嵐の たとえのとおり
 いちめんに風ふいて
 まいあがる花吹雪の その嵐がおさまったら
 きみはもう いなくなっていた

 しらずしらずに しらずしらずに
 てのひらはなびら いちまい きみの空気だけのこした   』

 なんという叙情。とくにサビ前の歌詞がくらくらするぐらいいいです。
 がつんとした演奏もすてきでした。
 演奏につづいて、詩の朗読もしてくださいました。

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【色っぽい司書さん】イマハシリョヲタロウ
『 おおなぜ
  おおいったい
  なぜ
  あなたはそんなあられもない格好をしているのですか  』

 という愉快な出だしの司書さんの詩。渾身の朗読。次の展開はどうなるだろう、と、手に汗にぎる楽しさで、ひきこまれました。自分も本をひらいたら、ウフフ、ウフフ、と、逃げてゆく文字がみえるんじゃないか、という気になります。ウフフ、ウフフ。


【友引き(弾き語り)】イマハシリョヲタロウ
『 あれは いなくなってしまったきみの 鳴り響き続ける声
  きみが呼ぶ声が 今もやまない
  きみが呼ぶ声が 今もきこえてくる               』
 夏のおわり、ひとりの部屋で、窓を開けて蝉の声を聞いているようなきもちになりました。もしかしたら蝉の声はきこえていないような、蝉の抜け殻のような透明なものに、歌声が反響しているような。

【ユーエフオーと二人旅】イマハシリョヲタロウ
『 ユーエフオーと旅に出る
  ユーエフオーと旅に出てるよ
  ユーエフオーと 僕とでね       』
 ユーエフオーと、ふたり旅。時計や日付がなくなってしまったような、たのもしいようなたよりないような、すうすうした気持ちになりました。


【レディオ・エイジ(弾き語り)】イマハシリョヲタロウ
『 そして チューニングを合わせた ラジオの向こうから
  DJは ふたたび語りだした
  そのとき僕はもういちど 思い出すだろう

  いつだって音楽は 体の中で 鳴り続けてるってことを
  レディオ・スターは ここにいるってことを             』

『 テクノロジーの行列の果てに
  ズタズタにされちまった 音楽を抱きかかえている
  ノスタルジィと 笑わば笑え                      』
 
 かっこいい。がんがん進むギターの音と一緒に、メロディアスなサビ、そして歌詞。とても耳に残る旋律と歌声でした。
 朗読も、弾き語りも、とてもよくて、「こんな方が福岡に!」と、驚きと喜びがありました。会場にご用意して下さったCDも沢山売れていましたね。
 ドッキンポエムも、次回開催たのしみにしています。出演ありがとうございました。また、今度はお気軽にフラリいらしてくださいね。

 ネオ文系ロックバンド・ドルメンズのHPはこちら
 http://www.ac.auone-net.jp/~dolmens/top.html
 ライブ情報も見られるョ!






5.真山義一郎さん
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 もりあがったイマハシさんのあとで、登場の真山さん。イマハシさんの「色っぽい司書さん」に、「ライバル登場かと思った」と、軽快なトークで場を賑やかせます。

【夏って】真山義一郎
『 畜生
  女の子、大好き!  』
 真山さんらしいというか、女の子大好き感のあふれる詩。それはもうすがすがしいほどです。

テキスト(全文)はこちら
「夏って」真山義一郎 現代詩フォーラム
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=236582
 

 続いて、もう一作。

【きゃっ】真山義一郎
『 きゃっ
  きゃっ
  水辺
  川
  太もも
  おっぱい
  おしり
  笑顔
  きゃっ
  きゃっ
  水しぶきー   』
 なんともコミカルな朗読で、笑わされました。会場のみなさんもよく笑っていましたね。
とくに、水しぶき~、のところなんか、最高です。





【帰宅】真山義一郎
『 5年後のわたしが帰ってきた朝は
  なつかしい青の匂いがした
  5年後のわたしに聞きたいことは沢山あったけれど
  その顔をみて 
  たぶん 幸せなんだろうな と思った
  ふわりとした子どもが二人いることや
  太陽の幸せに照っていることはもう知っていた
  なぜなら 未来には可能性しかないからだ          』

 真山さん、「今日たまたま5年前に書いた詩をよんでいて、5年後の自分に向けて書いている詩をみつけたので、これは読まねばと思い、読みます」と言って、読んでくださいました。
 5年後の自分に向けた、せつない詩です。時間がたって、それをいま受け取るというのは、どうなんだろう。逆に、5年前の自分が来訪して、こんにちは、と言ってくれたような、気持ちになりました。
 笑わせても、最後ははずさない、真山さんでした。





6.みずもとさん
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 いつも奈良にいらっしゃって、当日は熊本から来てくださった、みずもとさん、飛び入りで、福岡ポエトリー初登場の朗読です。

【木】みずもと
『 一年前の記憶を呼び起こす
  西鉄天神大牟田線からはるか700キロ東
  近鉄名古屋線の長太ノ浦あたり
  ほんの10秒ぐらい車窓から見える場所に一本の大楠が立っていた  』

 マイクを使わず、歩きながらの朗読。とても印象的なリーディングで、耳に残りました。
 たまに混じる奈良の発音が、やわらかく、靴音や音声の移動とあいまって、この詩にかかれた土地、そのときの空間を、みずもとさんと一緒に、歩いているような気分になりました。





7.キミドリさん

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 今回は、トラックを使わない朗読。もしかしてトラックをつかわないキミドリさんの朗読を聞くのは、はじめてかもしれません。

【おめでとう】キミドリ
『 おめでとう
  今日のあなた
  明日のわたし
  5年後のあなたたち
  10年後の私たち
  おめでとう
  太陽が東の空に昇ってく
  風が吹いて熱を運ぶ
  肌を焦がし
  心を焦がし
  熱い気持ちを空に放て     』

 お祝いの詩。しっかりと大地に立つ木に言われているような、スケールの大きさを感じました。



【二十七歳のきみへ】キミドリ
『 二十七歳よこんにちは
  楽しいことたくさんしよう
  うつくしいものたくさん見ていこう
  たくさんたくさん夢をみていよう  』

 とても素直な詩で、こんな手紙(メール?)をもらったら、ずいぶんうれしいだろうな、と思いました。
 トラックのないキミドリさんの朗読は、はっきりとした声はそのままに、等身大の姿がくっきりと浮かび上がるようでした。いつも、素敵な朗読をありがとう。





8.くろきゆうこさん
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【(呼吸法についてのおはなし)】くろきゆうこ

 前回の福岡ポエトリーを観覧していただいて、今回初登場のくろきさん。人それぞれの言葉のお話から、会場のみなさんと一緒に、マントラなどをやってみてくれました。
 短時間で、なかなかむずかしかったのではないかと思うのですが、いろいろなお話をしてくださいました。ありがとう。
 




9.網野杏子さん
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 今日のトリの網野さん、8月の福岡ポエトリーのサブタイトル「蝉、鳴く」に、ここで初めて触れてくださいました。ありがとう。

【私は飢えていた】マザー・テレサ
『 私は飢えていた。食べる物がないのではなく、
  清い心から来る平和に…。           』

【自分自身から解放されますように】マザー・テレサ
『 主よ、私は思いこんでいました。
  私の心が愛に漲っていると。
  でも心に手を当ててみて、
  本音に気づかされました。
  私が愛していたのは、他人ではなく、
  他人の中の自分を愛していた事実に。       』

 「わたしは無宗教なのですが、」とお話してくださった網野さん。マザーテレサの詩は、まぶしすぎるほどまっすぐですが、朗読もまっすぐで、お人柄があらわれるようでした。

【月に一度はあなたの夢】網野杏子
『 あのころ胸のあとが痛むほど握りしめた記憶は
  いつのまにか指の隙間からきこえていった
  のこされたのは イマージュ
  すりきれがちなその映像はなお 仄かな疼きを伴って
  確かな心音を響かせながら あたしの奥へと帰っていく   』

 以前つくった網野さんの自作詩集「ペンギン歩きでたどりつこう」から、選んで読んでくださった一作。とてもキュートで、かわいかったです。ペンギン歩き、いいですね!



 

10.夏野雨

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 そんなこんなで、なぜか宗教の話から、映画「重力ピエロ」の話になった無宗教の夏野。そんな前置きとは関係なく、詩をふたつ読みました。


【青い朝】夏野雨
『 ずっと嘘だったんだぜって唄いながら※
  鉄塔の街を歩く青、
  まだ明けない火が残る
  喉の奥には                   』
             (「ユリイカ2011年7月号」青土社より抜粋)
 ※は斉藤和義「ずっと好きだったんだぜ」の本人による替え歌


【猫という一群】夏野雨
『 猫島には猫がいて
  猫島っていうのは近所にあるつつじの植え込みのことなんだけど
  マンションと公園の間でへんなロータリーになってるところがあって
  そのすきまに島みたいにして煉瓦で一段高くなってるところがあって
  茂みのなかに猫がたくさんいて                     』
                 (「猫という一群」現代詩フォーラムより抜粋)
 

テキスト(全文)はこちら
「猫という一群」夏野雨 現代詩フォーラム
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=240220





 二年目初めての福岡ポエトリー、ゲストの方もいらしゃって、とても賑やかな会になりました。毎回、出演者がちがうというのも、魅力ですね。そして当日エントリーも受け付けていますので、きてみてびっくり初登場の方もいらっしゃいます。今回は、初登場の方が多くて、とてもうれしかったです。ぜひまたお立ち寄りください。

 さてさて、最近、朗読の時に、トラックを使う方が増えたので、夏野が機器を操作することになり、あわてながらも(?)なんとかこなしています。ウフフ。ウフフ。なまあたたかい目でみてやってください。ウフフ。

 そして来月からは、第4日曜日に開催になります。時間もすこし延長(参加者の人数にもよりますが)となりますので、どうぞよろしくお願いします。次回は、9月25日(日曜日)16:00~ です。日曜日ですよ!これまでお仕事などで来られなかった方も、お気軽にお立ち寄り・ご参加ください。それではまた来月、お会いしましょう。



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[ 2011/08/27 01:57 | Comments(0) | レポート ]

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